ブログ
2024.11.14 高圧反応器のメンテナンスに潜む落とし穴 ― 錆取り後のガス漏れ発生、その原因は?
ある日、実験用の高圧反応器(オートクレーブ)のメンテナンスでちょっとしたハプニングが発生しました。学生が「SUS製の反応器が錆びている」と報告してきたので、錆取りのために分解洗浄を実施。反応器を全て分解し、錆を除去した後は、洗剤「コンタミノンUS」を使って超音波洗浄機で入念に洗浄しました。
問題はその後。再度組み立ててガスを封入してみると、なんと5本中3本の反応器からガス漏れが発生してしまったのです。ナットを締め直し、パッキンの状態も確認しましたが改善せず…。調べた結果、ガス漏れの原因はどうやら安全弁部分(写真の赤丸部分)にあるようでした。
メーカーとも協力し原因を追求したところ、「安全弁を超音波洗浄機で洗浄したこと」がどうやら問題だった模様。金属製だから大丈夫と思い込みましたが、超音波洗浄の振動が安全弁に微細な影響を与えていた可能性があるとのことです。安全弁は分解できるため、改めて内部を確認してみますが、今後はこの経験を踏まえ、部品ごとに適切なメンテナンス方法を慎重に選ぶ必要があると感じました。
続報があり次第、皆さんに共有していきたいと思います。
2024.8.22 お盆明け、みんな居なくなりました
ご無沙汰しております。お盆休みが空け、今週から社会復帰をしております。
19日(月)からは研究室の5年生全員が実務実習に行きました。私が研究指導している学生2名も薬局実習と病院実習で2月まで戻ってきません。これまで研究をやってきたのですが、この実習のおかげで実験手技を忘れてしまわないか心配です。
お盆休み中、某大学H氏から久々のメールをもらいました。私のブログを見てくれていたみたいで、中圧クロマトに関する相談でした。システムの組み方をアドバイスをする中で、参考のために私が一番最初に買った中圧クロマト(手動)の写真も送りました。実はこの機種、大学教員になりたての時に獲得した研究費で初めて買った機器なんです。今は全く動かしていませんが、多分動くと思いますし、何かに使えるかと思っているので、念のためにまだ保管してあります。
2024.7.11 中圧クロマト納品
一昨日、知多半島の高校回り(往復160 km)で大学のパンフレットを配ってきたところですが、外回りって大変ですね。私には向いていないと改めて思います。
さて、うちの薬学部には私の強いリクエストで入れてもらった山善の中圧クロマトがあり、私の実験室に置いていて5年間稼働してくれたわけですが、今回、自分の中圧クロマトを購入しました。全く同じ機器を購入したわけですが、この機器は自分にとって大切な商売道具となるわけですから、やはり自分の機器が欲しいということになるわけです。
購入した機器は、EPCLC-W-Prep 2XY A-Typeの固定波長タイプ。TLCリーダー付きで2チャンネルあります。当初は予算の関係から、1チャンネルタイプと検出器は可変波長+TLCリーダーを想定しておりました。ただ山善の担当者と打合せをするなかで「1チャンネル+可変波長+TLCリーダー」と「2チャンネル+固定波長+TLCリーダー」の価格差は30万円とのこと。そうなると「2チャンネル+固定波長+TLCリーダー」を選択するわけです。
薬学部のEPCLC-W-Prep 2XY A-Typeは可変波長ですが、可変波長は機器そのものの価格が高いのと、5-10年に一回、光源の交換のため山善への返送と高額な交換費用(20万くらい)がかかることから。一方、私が購入した固定波長タイプは、UVランプを交換するだけなので、1回6000円だけで済みます。
今のところ予算の関係で検出器はUV254nmのみですが、来年度にELSDを購入しますので、装置としては来年度に完成することになります。
手動のカラムクロマトも教育的にはいいですが、薬学部の研究時間が少ないことを考えると精製に時間をかけるわけにもいかないので、私はもちろんのこと、学生にもガンガン使わせる予定です。
2024.7.3 冷蔵庫納品
ゴールデンウィーク開けから週二回の午後に化学系実習をやっていましたが、ようやく終わりました。レポート採点が残っていますが、開放感ハンパないです。私が行った実験の収率をホワイトボードに書き出しているのですが、概ね60−75%で目的物が得られています。湿度の高い時期に、アルゴン雰囲気下ではなく塩カル管を刺してやるグリニャール反応にしては良いのではないでしょうか。
さて、待望の冷蔵庫を購入しました。これまでも学科共通の冷蔵庫はあったものの手狭になってきたので買うことにしました。日本フリーザーのバイオメディカルクーラーUKS-5410DHCというものです。内容量は約544Lで試薬の保管、合成サンプルの保管にちょうどいいのかなと思います。
試薬等を保存するためには、トレーみたいなのがあった方が便利なのですが、冷蔵庫は上から下へと冷気が通らないとダメみたい。出入りの業者にいろいろと相談してみると、牛乳パックを運搬するのに使うミルククレートが冷気を遮断せずに収納できるみたいです(試薬瓶も落ちない)。まだ購入していませんが、このミルククレートだと、1つの棚に2つ並べられるので前向きに検討中です。
2024.6.19 遠隔操作で分析機器を操る方法
研究室にいろいろな分析機器を保有していると思いますが、スペースの関係で別の部屋に設置してあったり、別の階の部屋に設置してあることが多々あると思います。そのような環境の方に役立つものを今回はご紹介したいと思います(以前のブログもご参照ください)
うちの研究室のように、薬学部生であまり実験に慣れていない学生がいる場合、学生に実験をやってもらいつつ、同時並行でラセミ体の分離条件を探してもらうというマルチタスクをさせると、教員が思っている以上に時間がかかり、「え、まだ終わっていないの?、今まで何してたの?(禁句)」という状況に陥ります。特に分析機器が離れた場所にある場合は、その傾向にあります。
そういうときは、自分(教員)が分析をやった方が早いです。本当は学生にラセミ体の分離条件を探させることは教育的にはいいのでしょうけど、6年制薬学部生のほとんどは薬剤師になるので、分離条件の検討をさせる教育的配慮はそんなに必要ないのかなと最近思い始めました。それよりもどんどん実験してもらって結果を出してもらう方が良いのではないか、と悟っています。
さて本題に戻ります。機器を自分の部屋や自宅から操作できるのであれば、これほど楽なことはありません。そこでご紹介したいのがSplashtopというリモートアクセスソフトウェア。WindowsやMacでもリモート接続できる機能はありますが、Splashtopを使用した方が手っ取り早いです。
Splashtopを機器分析に利用するためには、次の条件が必要です。
- 遠隔操作したい機器の制御がパソコンでできること(Win, Mac問わず)
- 上記パソコンがネットワークに繋がっていること
- もし2でネットワークに繋がっていなければ、USB型のWi-Fi受信機(1000円程度)を差せること
上記1−3が満たされていれば、遠隔操作は可能です。ただし、基本的に分析機器のパソコンはネットワークに繋がない想定になっていると思いますので、もし遠隔操作目的でネットワークに繋ぐのであれば、自己責任で。
操作したいパソコンにSplashtopストリーマーを入れ、自分のパソコンにSplashtopのクライアントアプリをインストールすれば、遠隔操作できるようになります。接続先と接続元が同じネットワークであれば、無料利用できますし、異なるネットワークであれば、年間2000円ほどお金を払えば遠隔操作できます。
次の画像は自分のノートパソコン(Mac)から、離れた場所にあるGC(Windows)の画面です。オートサンプラーがあれば、遠隔操作で次々と分析や解析ができます。
ファイルの受け渡しは、Onedriveを仕込んでおけば簡単にできます。
こういう遠隔操作は、自分が保有している機器だけでやってくださいね。くれぐれも大学の共通機器にはやらないようにしてください。
2023.10.6 GC購入
またまた久々の投稿です。後期が始まりました。講義2コマと薬学基礎実習(週1回4週間)を担当します。さて、この8,9月はいろんな締切(書き物)と雑用に終われ、ほとんど記憶がありません(笑)。戻れるものなら8月上旬まで戻りたいものです。
念願だったGCクロマトグラフィーが先週納入されました。島津製作所のGC-2014(検出器FID、オートインジェクター付)です。ついでに水素発生機も購入しました。
もともとHPLC マンなので、GCのことはよく知りません。機種選定にあたり色々と検討しました。まずキャリアガスですが、一番感度がいいのがヘリウム、次に水素(ヘリウムの1/3から1/5まで感度低下)、そして窒素(ヘリウムの1/10まで感度低下)の順になります。最初にヘリウムを使うことを考えましたが、昨今の情勢から新規のヘリウムガス購入の契約は断られました。私が購入実績があるGCMS用の高純度のヘリウムボンベ(7000L)は、6諭吉(昨年の価格の倍)、納期6ヶ月以上でしたので、これも断念しました(ルーチンで使用する機器なので)。
窒素は一番安いのですが、最適な分離能を示す線速度(カラム流量)は範囲が狭いと言うことで、キャリアガスは水素が選択肢として残りました。しかし、水素は可燃性ガスなのでその取り扱いには注意が必要です。ということで、水素ボンベではなく水素発生機を置くことで少しだけリスク回避をすることにしました。
キャリアガスを変更する(島津製作所)
もともとGC-MSは学科共通のものがありますが、今回のGCの購入で分析機器がほぼ揃いました。ガンガン分析していこうと思います。
2022.11.2 機器購入
ブログの更新、しばらくぶりになってしまいました。9月は科研費の申請と夏季補習の準備や実験などで時間が取られ、10月は講義(有機化学IとIVの週2コマ)と薬学基礎実習(全4回)があり、また学生面談を16件をこなす感じで時間があっという間に過ぎてしまいました。
私立大学は国立大学と違って雑用が多く、「え、そんなことも教員がやるの?」という事がしばしばあります。いかにしてそれを回避しつつ(いやな感じを出さないで)、自分の研究時間を確保するかが大事だと思います。そうしないと限られた時間があっという間になくなってしまいます。
さて話は変わりますが、最近、新たな機器が納入されました。
一つ目は日本分析工業のリサイクル分取HPLC LaboACE LC-5060 Plus IIです。前から欲しかったGPCで分子量で生成物を精製するという代物です。分取はマニュアル式ですが、色々と自動化されている最新機種です。シリカゲルクロマトグラフィーなどでは分離できないが、GPCなら分離できる場合があるので、これ1台をもっていると強いです。本体に加えて、検出器はRIDとUV同時四波長で化合物を検出できるようにしました。
日本分析工業の方に伺うと、この機種はバカ売れしているそうで、大体の合成系の研究室で購入されているようです。直列に2本つないだカラムも、軽自動車が変えるぐらいのいい値段がしますが、他大学の先生の紹介と言うことで安くしてくれました。これからガンガン使う機器だと思います。
そして、東京理化のケミステーションと耐圧反応容器(6 MPa対応の特注品)2個も納品されました。オートクレーブ(耐圧反応容器)はもっていた方がいいだろうということで、色んな先生から情報を集めた結果、この機種に行き着きました。
まずこの耐圧反応容器のいいところは、手締めで容器を締められることです。大体のオートクレーブは、レンチとか使って、容器を締めるのですが、これは手締めで済むのです。楽ちんですよ。またヘッド部は高圧を掛けられるように6MPaにしました。標準品は2 MPaまでなのですが、高圧を掛けたかったため、6 MPaにしております。そのため特注品で、納品まで3〜4ヶ月掛かりました。この耐圧容器も来年度にはあと3本追加する予定です。
ケミステーションの方は、200 ℃までの加熱と冷却もできます(冷却装置が別途必要)。オートクレーブだけではなく、シュレンクなどもさせるみたいですが、今のところ使わないと思いますね。
武器が色々と揃ったので、機器紹介のページを近々追加したいと思います。
2022.7.8 コンビニエバポ購入
ブログの投稿も滞っておりますが、前期の化学系実習の終わり、比較的平和な日々を過ごしております。
さて、今年度も様々な機器を購入予定ですが、その第一弾としてバイオクロマトのコンビニエバポC1・スターターセットが納品されました。
この機器は、バイアルに入った少量サンプルの溶媒を飛ばす装置で、特にDMFやDMSO、水などを短時間で留去できます。4月にデモ機をお願いし、便利だったので購入しました。アルミビーズの所にサンプル管を置き、上から特殊な溝が掘ってあるプラグで抑えて使用します。例えば、DMSOでNMRを取ったあと、サンプルを回収、なんてこともできます。
今回、ダイアフラムポンプも一緒に購入しましたが、手持ちのダイアフラムでもOKです。右側の本体は20万円、ダイアフラムも20万円程度です。
2021.6.29 備品購入(クーゲルと真空計)
小スケールの蒸留には、クーゲル装置が欠かせないですが、うちにもようやくクーゲルとデジタル真空計が来ました。
クーゲルは柴田のGTO-1000型で、クーゲル蒸留はもちろんのこと、オプション品をつければ昇華精製や加熱乾燥にも対応できる優れものです。ずっと前から欲しかったのですが、柴田とビュッヒしか販売されておらず、しかもセール品にならないので後回しになっていました。これでようやくクーゲル蒸留ができる環境が整いました。競争相手が居ないので、まあいい値段しますね。。。
あと減圧蒸留に必要なデジタル真空計も併せて購入。学生時代は水銀の入った回転式マノメーターを使っていましたが、今は販売していないのでデジタル式のものを選定することに。某I学院のK先生や某N大のH先生が愛用しているバキューブランドの真空計を購入しました。スペックは悩んだのですが、研究室にある佐藤真空の真空ポンプが0.67Paの到達真空度なのでそれも測れるVACUU・VIEW extendedにしました。
これらの機器は頻繁には使い物では無いけど、研究室に1つは欲しいモノなのでようやく揃える事ができました。
2021.1.15 NMR解析ソフトの購入
うちの大学に設置しているNMRはJEOLの400 MHzの機器ですが、これまでは無料利用できるDeltaを使用していました。ただし、Mac OS catalinaになってからはDeltaが思うように動作しなくなりました(最近、動作対応するようになりましたが動作が不安定みたいです)。
そこでMac OSでも使えるMnovaの解析ソフトを購入しました。海外では有名なソフトみたいです。日本にも代理店があり、ソフトの日本語化とサポートがしっかりしているようですが、私は直接WEB購入しました。購入したのは、Mnova Suite Chemistといういろいろなデータ解析プラグインが搭載されたものです。NMR解析だけでよいのであれば、NMRのプラグインを購入すればNMR解析ができます。必要に応じてその都度、プラグインを追加で購入できる拡張性の高いソフトですが、コンボと言われる様々なプラグインが事前に入っているプランですと、個別でプラグインを揃えるよりも格安になります。
Suite ChemistはNMR, MS, IR、定量解析、構造確認など様々なプラグインが入ったものです。Mnovaを使い始めてまだ数週間ですが、Deltaにはないいろいろな機能が搭載されています。特にオススメなのが、自動解析で、ボタン一つでNMRのピックピック、積分値設定、重溶媒の残存ピークの設定を自動でしてくれます。またNMR Verifyというプラグインは、構造式情報と各種NMRデータ(1H, 13C, dept, 二次元NMR)を照合して、どれだけ推定構造とNMRがフィットしているかスコア付けしてくれます。私の場合は、NMR Verifyをデモで使って、ジアステレオマーを解析にかけたところ、ぴったりと照合してくれました。その精度の高さに感心し、購入を決断しました。新規化合物を合成する場合は、このプラグインはかなり役立つと思います。
初めてこのソフトを使う場合は、色々と戸惑うことがありますが、幸いにして様々な動画が公開されていますので、徐々に慣れてくると思います。
YouTubeに沢山操作法がアップされています。
Mnovaのチャンネル
https://www.youtube.com/channel/UCf3MVnd3XZflv0acvTv14ww
リアクトのチャンネル
https://www.youtube.com/channel/UCYUGp8WD3GT9C6o2dG9TopQ
Mestre NovaでNMRを解析してみよう(ケムステの記事)
https://www.chem-station.com/blog/2019/07/mestre-nova.html
2020.10.27 ソルベントサプライシステム
実習、研究用に5連のソルベントサプライシステムを学科に導入してもらいました。関東化学の脱水溶媒(SUS)缶を接続し、外気に触れることなく脱水溶媒を使うことができます。2枚目の写真には、メス型ルアーロック(別売)をつけると、シリンジを装着するだけでダイレクトに溶媒を取ることができます。
グラブスの溶媒装置が有名だと思いますが、カラムのメンテナンス費用が掛かる(噂では100万円?)ので、関東化学のソルベントサプライシステムにしました。5つの溶媒で100万はかかっていないと思います。
写真のSUS缶はTHF, エーテル、ジクロロメタンでとりあえずこの3種類を導入しました。SUS缶を購入するには、ユーザー登録が必要となります。またある程度の使用頻度がないとユーザー登録できないようになっています。今までは、500 mLの瓶で脱水溶媒を購入していました。瓶で何本も年間購入するようでしたら、こちらのSUS缶の方がかなりお得だと思います(価格が知りたい人はメールください)。
薬学科の学生さんは、実習でこのようなソルベントサプライシステムを使用することができますので、大いに活用してもらいたいと思います。
2020.7.15 UCリアクターの購入
久々の投稿となってしまいました。
6月から今まで、毎日のように自転車操業です。授業の準備、向山先生の追悼本の執筆、論文執筆、実験助手の選考(いい人に決まりました。9月から勤務開始)、機器利用説明会のセッティング、薬品管理システムの導入など、次から次へと追われるような日々を過ごしております。あとは7月末の締切案件さえ片付けば、少しだけ解放される気がします。
さて、前回の投稿に引き続き、機器の購入について書きたいと思います。前ボスから、古い型のUCリアクターを譲り受け、1台は保有しているのですが、もう1台、購入しました。
それはテクノシグマの極低温反応器 UCリアクター UCR-150N-Sです。本体、1Lのアルミブロック、テフロン被覆の外部温度センターを合わせて、100ちょっとです。本体だけではダメで、アルミブロックは別売りです。外部温度センターはつけなくても温度制御は可能ですが、どうしても反応液の温度が測りたくてテフロン被覆の外部温度センターを選びました。
今回購入したUCリアクターの特徴としては、-100 ℃の低温はもちろんのこと、50 ℃まで昇温できることが決め手でした。そして、目的に応じて容量の違うアルミブロックを付け替えることができる点です。夏場に20とか30 ℃の温度をかけたい時は、苦労しますよね。それが解消できるのは大きなメリットです。
まだ試運転しかしていませんが、液量1000 mLのアルミブロックなので-80℃まで温度が下がるまで、2時間くらい掛かりそうです(カタログでもそう謳っている)。書き物が落ち着いたら、これを使って仕込んでみたいと思います。
最後になりますが、シリンジポンプ2台と制御用ソフトも購入しましたので(今年度の散財は終わり)、その使用感についてはまた次回以降に紹介できればと思っています。
2020.6.18 示差屈折検出器RID-20Aの購入
HPLCに新しい検出器を追加しました。それは示差屈折検出器RID-20Aです。キャンペーン価格での購入ですので、だいぶ安く購入することができました。これまでUVのみの検出でしたが、今後は感度は落ちるけどUV吸収が無い試料も分析できるようになります。
装置構成は下記の通り。
左からワークステーション。次の列が送液ユニット(低圧グラジエントポンプLC-20AT)、その上にデガッサー(DGU-20A)とリザーバートレイ。一番高く積み上げているところは、下からオートサンプラ(SIL-20A)、UV検出器(SPD-20A)、示差屈折検出器(RID-20A)、一番上がリザーバートレイ。そして一番右が、業者さんから異動祝いにもらったカラムオーブン(CTO-10AS)
UVとRIDは直列に繋いでいるので、同時検出が可能です。
いびつな形に積み上がっていますが、どうしても検出器は、オートサンプラとカラムオーブンの近くに置く必要があるようで、このような形となったようです。
このHPLCを買ったときは、最小限の構成でしたが、3年掛けて徐々に充実してきました。この装置を使って、バンバン分析をしていきたいと思います。
この他、UC-リアクターの最上位機種も購入しました。その話は次回にします。