研究室紹介
来年度から研究室配属があり、いよいよ卒業研究が始まります。昨日、現3年生(1期生)に向け研究室紹介を行いました。
本学は大講座制を採っており、教授、准教授、助教はそれぞれ独立PIとして研究活動を行っていますが、学生の研究室配属に関しては各研究分野(有機系なら一括り)で募集し、そこからどの教員のもとで研究を行うか決めることになります(いろいろ揉めましたが、今年度はこの配属方法となりました)。各研究分野で募集人数が決まっているので、溢れた場合は成績により決めていくことになります。
学生の前での研究室紹介は、他の先生にお任せしたのですが、学生に配る冊子での研究室紹介は次のように私は書きました。
本研究グループは、有用な有機化合物を効率的に合成する方法を開発しています。特に有機分子そのものが触媒となる有機分子触媒を開発して、不斉合成へと展開することに興味を持っています。また天然からわずかしか得られない生物活性化合物を化学合成して、その生理活性を評価しています(他大学との共同研究)。いわば、積極的にものづくりを行うグループです。そのため動物は扱いません。本グループに配属された学生は、3年間で有機化学の知識と合成化学の技術を身につけてもらいますので、手取り足取り指導します。論文発表や学会発表も積極的に行っていきます。有機化学の勉強会やCBT対策を実施しますので、成績が悪い学生でも大歓迎です。研究テーマや研究室生活については個別に説明しますので、遠慮なく研究室を訪ねて下さい。
【本グループ配属に向いている学生】 実験が好きな人、成績が悪くてもやる気のある人、(原則)毎日研究室に来られる人、約束・ルール・時間を守れる人、協調性がある人、報連相ができる人、合成化学の技術を習得したい人、機器分析(NMR, HPLC, GCMS, LCMS, IR)技術を習得したい人、研究職に興味ある人
細かい研究テーマを書いても学生にはよく分からないと思うので、詳細は書きませんでした。また学生の人気が出るような甘い言葉を羅列しても、学生と私の双方にとって良くないと思いました(こんなの聞いてない!?みたいなのを避けるため)。薬学部で一番大事なのは、CBTやOSCE、薬剤師国家試験を突破することです。ただ、自由に研究生活に没頭できるのも、この卒業研究ですので、ぜひ学生には研究の面白さや醍醐味を味わって欲しいのです。そういう理由で正直にどんな人に来て欲しいか、可能な限り柔らかい表現で書いたつもりです。また私自身もそうでしたが、有機化学の成績ってあんまり関係ないと思うんです。
とりあえず今回の研究室紹介をもとに学生が研究室に訪ねてくれたら嬉しいですが。。。どうでしょうかね。2月下旬に第一回目の希望調査が出るので、どうなるか楽しみです。