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2019.10.9 研究室立ち上げ(第三話:二連式真空マニホールド編)

私の研究ではグローブボックスなど厳密な条件は必要ないのですが,やはり二連式の真空マニホールドは一つは欲しいということで,既存のものを探しましたが,自分の環境に合ったものはなく新しく作ることにしました.

やはりメンテナンスのしやすさから,ガラスコックではなくグリスレスバルブに拘りました.前の所属研究室では毎年の夏と冬の大掃除のときに,ガラスコックについたグリースを綺麗に拭き取るやっかいな作業があり,なんとしてでもこれは避けたい.ということでグリスレスバルブの二連式真空マニホールドの設計図をとある業者に作ってもらいました.

上図はマニホールドを上から見た図,下図は横から見た図です.まず上図の上側の管ですが,ここにアルゴンを通します.両端にφ8ゴム止めをつけていますが,片方はボンベに直結,もう片方は双子バブラーもしくはアルゴンラインの延長用としてつけました.

上図の下側の管は真空となります.下図では左横にグリスレスバルブ付きのφ8があります.これは真空ラインの延長用で,将来的にはDIYマニホールド(一連式)をつなげることを想定しています.また左下にはφ16のゴム止めがあり,これは真空ポンプ側に接続します.ゴム止めφ16の理由は,真空ポンプの吸気口がφ16でしたのでそれに合わせました.当然,真空トラップ,途中でかませる球型ガラスフィルター(G4),KOH管のゴム止めもφ16で製作してもらいます.このφ16のゴム止めを真空ラインの右端につけることも想定しましたが,延長用のDIYマニホールドでは粉もの(化合物やシリカ吸着させたもの)を乾燥させるため,もし粉が舞ってしまっても,グリスレスバルブの領域までコンタミしないように,延長用のグリスレスバルブ付φ8ゴム止めとφ16を同じ場所(左端)にしました.ちなみに設計図のグリスレスバルブはヤングコックという黄色いコックです(コック1つ=1万円).

そういうわけで,この設計図を各社に送って見積をとりました.

ヤングコック付き二連式真空マニホールドの見積
A社 210,000円(税抜)(設計図を書いてもらったところ)
B社 250,000円以上(電話でこのくらいかかると言われた)
C社 192,800円(税抜)
林製作所 180,000円(税抜)

この時点で圧倒的に林製作所がやすいのですが,外国製のヤングコックを青色のAGコック(旭製作所)に替えるともっと安くなりますよという提案を受けました.

AGコック付き二連式真空マニホールドの見積
林製作所 140,000円(税抜)

もうこの14万円でお願いすることにしました.

そして届いた真空マニホールドがこちらになります.素晴らしい出来栄えです.ありがとうございました.

それではまた.

2019.10.2 研究室立ち上げ(第二話:天びん編)

前所属では島津製作所の天びんを使っていましたが,あまり好きじゃなかったので,天びん類を新光電子のものに変えました.この会社は知らなかったのですが,日本のメーカーで音叉(おんさ)でものを測るというシステムを採用しているようです.

なぜこの天びんにしたかというと,下記のYoutubeを見て購入を即決しました.

精密分析天びんはHT224Rというモデルです(ひょう量:〜220g/最小表示:0.1mg).定価では16.5万円ですが,伊勢久さんに安くしてもらいました.

せっかくなんで,この天びんにつなげるプリンターも買いました.CSP-160IIというモデルです.まあプリンターはいらないという話もありますが...

そして,もっと重たいものを測ることができるALE2202Rという天びんも購入しました(ひょう量:220g〜2200g/最小表示:0.01g ).

やっと天びんの設置が終わったので,これから実験室のセットアップを本格化していきます.

ではまた.

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